熊本県熊本市 小児科

えがみ小児科
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えがみ小児科
えがみ小児科柴犬

薬について

薬は病気を治したり、症状をやわらげてくれるものですが、おいしくない薬は飲みにくいものです。
当院では薬の採用時に必ず味見をして、子どもさんが服用しやすい薬を考え、飲ませ方の指導も行っております。

(1)抗生剤の適正使用を心がけます

以前は熱が出たら抗生剤を内服してもらうことが多かったのですが、 本来は必要なときに必要な分だけのむものです。
不必要な使用は医療費の高騰と耐性菌(抗生剤が効きにくい菌)の増加をまねいてしまいます。
当院では診察や検査結果で抗生剤が必要でないようであれば あまり処方しないようにしています。

(2)病気や薬の説明について

子どもの病気の診断は、難しく説明しにくいものです。
また、診療の基本として話をきくことが大切だと考えています。
当院では診察前の問診、診察後の病気や薬の説明などをきちんと行い、皆様が安心して受診できるように心がけています。

子どもの視力について

「弱視」という言葉をご存知でしょうか?
「弱視」とは8歳くらいまでに、網膜(もうまく)に鮮明な像が写せないために、見る力の発達が妨げられて、視力が出にくい状態をいいます。

要するに、視力が悪くても眼鏡をかけても見えない状態をいいます。
しかし、弱視は適切な時期までに治療を行えば、見える力の発達ができる病気です。このため3歳児健診では弱視検査が行われています。

皆さんは、この検査で異常が見つからなければ、弱視の心配はないとお思いでしょうが、実際にはこの検査では、全ての弱視を見つけることはできません。
実際に、小学校に入るころになって、弱視に気づかれることも散見されます。

このため、現行の弱視検査だけでは十分な検査になっていません。
近年、3歳児でも簡単で高精度な弱視検査機器が発売され、当院でも使用しています。
院長が園医をしている保育園、幼稚園において3歳児健診で異常なしといわれたお子さんに弱視スクリーニングを行ったところ、約200名のうち3名に異常がみつかり眼鏡等で視能訓練を行う必要のある弱視の方がいました。

また、平成29年度に熊本県小児科医会、熊本県眼科医会、熊本市保育園連盟が協力して、3歳児健診が終わった子ども達に、この機器を用いて弱視検査を行ったところ(院長も参加しました)
熊本市の3歳児健診を受けたお子さんで(775人)で 17名の弱視の患者さんが見逃されていました。
子どもの視力は、本人しかわかりません。しかし、子どもは小さいときからその視力で見ることに慣れているため周囲の人は気づかないことが多いものです。

お子さんの視力についてもお気軽にご相談ください。

乳児股関節脱臼について

―股関節超音波検査(エコー検査)による早期診断-

先天性股関節脱臼(発育性股関節形成不全)とは赤ちゃんの脚の付け根の股関節が外れている状態ですが、「痛そう」「歩けない」というイメージを持たれる方が多いようです。

しかし、これは誤った認識です
外傷による脱臼とは異なり、乳児股関節脱臼では関節包(関節を包む袋)や靭帯、軟骨などが出生前から正常とは異なったゆるんだ状態のため、 先天性股関節脱臼の赤ちゃんは股間節を痛がらず、1歳過ぎるころには歩くことができます。(ガチョウが歩くような変な歩き方になりますが)
一般に股を開けないことが診断の特徴と言われていますが、しっかり股を広げることもできる赤ちゃんもいるため、診察だけでの診断は容易ではありません。
また、この病気は乳児期早期に診断すれば、装具で治すことができますが、1歳過ぎて診断されると治療には大掛かりな手術が必要で、その後も定期的な治療が必要になります

小児整形外科学会が行った先天性股関節脱臼の全国調査(1295例)で1歳以降に脱臼と診断されたのは15%(199例)であり、1例を除く全例が公的乳児健診を受けていました。 (乳児健診時の診察のみで疑うことの限界があることがわかりました。)

乳児健診では、私たち小児科医が体重増加、運動発達など小児科的なスクリーニングと股関節を含めたその他の疾患のスクリーニングを同時に行うことが一般的です。

健診の場で小児科医が股関節脱臼を疑わないと整形外科等での精密検査が行われないため、見逃してしまうことがあります。

診察で股関節脱臼を見逃さないために、全国調査の結果を踏まえて、股関節脱臼を見逃さないようなシステム作りが求められています。
先天性股関節脱臼の危険因子として①女児(89%)②家族歴(27%)③骨盤位分娩(15%)、④太ももやお尻のしわの左右差、⑤足の開きが悪い、が指摘されています。
この5項目のうち①~④の2項目以上が陽性の場合、または⑤が陽性の場合には精密検査が推奨されています。
当院では上記の項目が認められるような股関節脱臼が疑われる患者さんに積極的に股関節の超音波検査を行い、先天性股関節脱臼の早期診断に努めております。

また、先天性股関節脱臼は、日頃の赤ちゃんの抱っこの仕方を工夫することで予防できることも知られています。

ご不明な点がございましたら、スタッフまでご相談ください。

子育て

■子育てはナンバー・ワンよりオンリー・ワンで■

子育てとは

子育てについては多くの児童心理の専門家の方々が意見を述べられております。また、子育ては多くの人が経験していることなので親の数ほど子育てについての考え(意見)があります。親というものは、つい自分の子育てを周りと比較して悪く評価しがちです。学問は学校へ行ったり、本を読むことで学ぶことが出来ます。しかし、子育ては実際に体験し、それを各自の感性で理解して積み上げていくものではないでしょうか?兄弟でも一人ひとり個性があり、子育てはオンリー・ワンなのです。

親に知識があり、教養があるからといって子育てに対する感性が豊かになるというものではありません。子育てを体験するようになって、つくづく今まで学んできた学問や理屈だけでは対応しきれない世界があることを知ることになります。このことが、育児不安となり色々な悩みがおきる原因のひとつなのかもしれません。また、子どもの病気は突然で予測がたちません。仕事との両立などでイライラがつのるかもしれません。その時は遠慮せず周囲に積極的に助けを求めましょう。子育ては思い通りにならないことも多く、長いスパンで考えたほうがいいでしょう。

何事も「ほどほど」が子どもにとっていいようです。物が豊かになると子育ては難しくなります。子育ての喜びと悲しみを知ることで、心の目がひらき世界はぐっと広がることでしょう。

「ちえ熱」の現代的な考え方とその対応

ちえ熱は、熱が出るから知恵がつくのではありません。これは、社会的な多くの通過儀礼と同じように、成長するためには避けて通れない病気という意味と考えます。

私が小児科医になった頃、子どもの時にかかるべき病気というのがたくさんありました。はしか、風しん、水痘、おたふくかぜ・・・などです。つい30年位前までは、はしかは日本では「命さだめ」、フランスでは「子どもの自慢ははしかがすんでからするように」と言われるほど子どもにとっては重い、そして必ずかからなければならない病気でした。

最近これらの病気はワクチンによって防ぐことができます。しかし、昨今の免疫学の研究によりますと、病気をすることによって、身体の免疫系統の働きが鍛えられるのだそうです。ワクチンのない軽い病気は子どものときにすませて、免疫系を鍛えることも重要なことです。昔のようにひどい感染症は少なくなりましたので病気をすることを恐れることなく、感染することによって子どもが成長していくのだ、と考えることも大切です。

同じ病名であっても、子どもの体力や合併症の有無などによって経過が違い、その子どもに適した治療が必要になってきます。医療を「平均」で扱うのではなく「個別性」を大切にしなくてはなりません。特に物言わぬ子どもには、その子の「個別性」がわかるかかりつけの小児科医を決めておくことをお勧めします。

重症の病気が少なくなっているとはいえ、全く無くなっているわけではありません。風邪と思っていても急変することもあるので、子どもを見守る小児科医は常に苦労はたえません。それ故、今は全国で問題になっている休日・夜間小児救急医療を熊本市の小児科医は20年も前から全国に先がけて実施しています。

老小児科医から3つのアドバイス

1.子どもを自由にさせるというのは、したいことをさせるということではありません。やるべきことをさせるということです。
2.アイデンティティのある個性豊かな個人を育てることが求められています。しかし、「おかげさまで」という感謝の気持ちを忘れないように育てましょう。
3.自然を畏れ敬う気持ちを幼児の時から教えてあげてください。最近の一部の小・中学生のようにならないために、心にゆとりと豊かさを与えるサムシング グレイト(Something Great)が子育てに必要ではないかと考えます。古来より言われている「何をするにもお天道さまが見てらっしゃる」という考えと共通する感性でもあります。

子どもは親の分身です。良かれ、悪しかれ、成長して生きつつあります。親としてまるごと愛さねばなりません。
(わかりやすい育児メモ.第15版より.抜粋・改編)

O-リングテスト

正式名称は、「バイ・ディジタルO-リングテスト」といいます。
指で作った輪(0-リング)が開くかどうかで
体に合ったものかどうか?」を判断するものです。

病気を治すための薬は、その人にとって「体に合う必要なもの」が、治療効果が高いものです。

この機序については、現在まだ詳しくは解明されてはないため、占いや非科学的であるという意見もあります。
また、このような非科学的なものを医療に取り入れることに反対される方もおられます。
しかし、日本では日本バイ・ディジタル0-リングテスト医学会も設立され、全国に認定医の先生方もおられるなど、医学的にも一定の支持もされているものです。

当院は認定施設ではありませんが、診察や検査結果などをみて、「体に合う薬」を選ぶ補助的検査として導入しています。

当然、医学的に必要な検査は行います。
そのうえで、不必要な検査を減らし、患者さんに合った薬を処方できるように努めています。

電化製品が発する電磁波は「体にあまり良くない」とされているため、身に着けていると正確な検査ができなくなってしまいます。
そのため、О-リングテストを行う際に、「スマホや車のカギなどを体から離してください」とお願いしています。

ご理解、ご協力のほどどうぞよろしくお願いいたします。

安心・安全な医療提供のために

当院では毎月さまざまなテーマについて職員勉強会を行っています。
内容は日々の診療で必要なこと、疑問に思うことや、医学、看護に関することです。

また、院外の研究会、講習会にも積極的に出席し、新しい医学知識に遅れず皆様に安心・安全な医療を提供できるように努めております。
病児保育に関しても、全国病児保育協議会が認定している病児保育専門士に当病児保育の保育士が3名認定され、専門性を高めるよう努めています。

院長も小児科専門医として皆様に新しい知識を提供できるように研究会等に積極的に参加しています。

今後も職員全員で小児医療の発展に貢献していきたいと考えております。
お子様のことで心配なことがありましたら、ご相談ください。